2001年から2009年の中国古紙需要は年率15%で増加し2009年に6200万トンとなった。同時に、古紙回収率は2001年の53%から2009年に71%へ上昇、一方世界の平均回収率は2009年で56%であった。今後中国は再生紙・板紙生産能力を拡大するため、中国が引き続きの世界のなかで古紙需要を牽引してゆくことになる。中国政府は長年、国内経済再構築の一貫として輸出依存から国内消費を奨励してきた。従い、国内需要喚起により輸出が減少し、海外輸出向の包装資材を含む家電品、玩具、靴等が国内に滞留し消費されることになり、結果として中国国内で段ボールや紙器用板紙等の古紙回収量が増加する。最近、政府及び民間ベースの国内古紙回収運動が盛んで、政府も回収量業者に税金面での優遇等財政援助をしている。高価な輸入古紙を避け古紙の安定確保に向け、中国製紙メーカーは独自の回収システムを構築し国内古紙の利用を増やしている。将来、中国国内の古紙回収量が更に増加し、輸入に頼らない国内古紙の依存度が高まろう。
9月16日 RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ