中国ではこの数年急速にティッシュ分野が拡大しており、2011年のティッシュ生産量は2010年524.8万㌧比8-10%増、消費量は2010年466.3万㌧の10%強増加と推定される。2010年の生産量は1990年の67.9万㌧と比べ約7.7倍となった。恒安国際(1985年創業)は大手ティッシュメーカーで2010年の生産能力合計は54万㌧、工場は3ケ所で濰坊、常徳と晋江。2012年1月に中国南西部重慶の新設工場で新マシンが稼働し、同社の能力合計は60万㌧に達する。拡大計画はこれに留まらず、2012年中に新規5台(1台能力6万㌧)を上記3工場や重慶及び芜湖に設置する予定で、これで2012年末までに生産能力は90万㌧に到達し、同社の2012年の世界ティッシュランクは、12位から7位に上昇する見込み。ティッシュ市場の競争は激化しており、最大の競争相手APP中国社のティッシュ能力は2013年に137.2万㌧(江蘇蘇州、海南海口、湖北考感、四川遂寧、沈陽新民)に達する見込みで、2013年にP&G社の抜いてランクを4位となることは確実。他の中国勢2社、維達(スェーデンSCA社が20%弱株保有)とC&Sグループ(旧中順)の能力増加も確実。山東晨鳴、APRILや富順鉱業集団等新規参入メーカーが続いている。 Pulp & Paper International 2012 1月号、2月号から抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ