2012年の市販パルプ生産量は6500万㌧に達し、其のうちの28%がユーカリパルプで、世界市場でその重要性を増している。今後5年間の世界パルプ増産計画1150万㌧は全てユーカリパルプである事がその証明。ユーカリパルプの増産にクローンによる植林やパルプ工程技術の向上が寄与しており、既に用途によってはNパルプの代替ともなっている。ユーカリパルプは今日世界市場で最も需要が多くなっている状態。パルプを白色に漂白する際、パルプ内のリグニン、樹脂、ヘキセンウロン酸(HexA)等の着色性不純物を脱色するか、除去しなければならない。今日HexAの除去に酸加水分解法が確立されているが、HexA成分が豊富なユーカリパルプには経済的かつ持続可能で環境に優しいオゾン漂白が従来のECF漂泊にとって替わってきている。オゾン漂白はユーカリパルプ内のHexA値をより多く除去し、塩素全部又は一部使用の漂白法に替わり環境規制やコスト競争力の両面から優位となっている。 2012 AUGUST Pulp & Paper International 及び 2012 July 紙パ技協誌 から抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ