中国国内の古紙回収基準が無い為、国内原料サプライチェーンが大きな問題となっている。中国国内の古紙消費量は増加の一途で、造紙協会調べでは2011年古紙ベースのパルプ原料が5660万㌧消費され、2001年の1310万㌧に比べ大幅増となっている。中国国内古紙回収業者は多くが中小規模で1ケ所、回収車1台からスタートし、的確な回収分類に無頓着で、古紙に他の廃棄物が混入しており、使用側の製紙メーカーの使用効率も妨げている。その為製紙メーカーは独自の回収基準を設定せざるを得ない状態。今や古紙取引の健全な発展の為、共通の基準の設定が切に求められている。中小製紙メーカーは大手メーカーの基準を追随してきており、大手古紙回収業者の出現もあり、古紙回収基準の統一化の機運が高まっている。中国本土は広く地域によって同一の古紙銘柄でも品質が異なったりしており、一つの省の基準が他の省に当てはまる訳ではなく、全国統一基準の設定は容易ではない。統一化に向かって政府又は業界の支援が必要で、中国工業情報部の「古紙統括利用」担当部課が今後古紙再生案件(古紙回収の基準化・立法化}を担当する模様。 12月21日付け RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ