中国では真に、ティッシュ産業の投資が過熱している。2011年に粗60万㌧(12.5%)の伸び、2012年も同様な伸びが予想され、爆発的投資誘因の根本理由となっている。中国ティッシュ大手2大メーカーは恒安とAPP。2012年恒安は国内3工場に輸入機械6台を追加し、APPは3工場で3台(4台目は2014年に延期)が稼働した。恒安は国内市場重視で、APPはどちらかというと海外市場重視。恒安の今後の投資計画:2013年末稼動予定で8台導入予定、50万㌧増産となる為、機械全てが操業する2015年央には現行能力80万㌧から大幅増の130万㌧となる見込み。一方APPは新規に42台(大型機26台、小型機16台)合計188万㌧の増設を発表、2015年末に予定通り完成すると、能力は2012年末の80万㌧弱から2016年に260万㌧以上となり超一流のメーカーを目指している。但し、たとえ中国市場で年率60万の伸びが見込めるとしても、競争激化は避けられず、APPの予定通り進行するかどうか先行きを危ぶむ専門家もいる。中国ティッシュ産業は投資過熱状態で、今後も生産過剰体制が避けられず、輸出拡大だけでは解決にはならい。中国政府5ヶ年計画で製紙産業の旧式設備統廃合が進行しているが、今のところティッシュは焦点とはなっていない。今後ティッシュが統廃合の対象となると、生産設備の廃棄等が進行するも新設計画が実施段階にあり、真の需給調整とは成りにくい。
2013年 2月 Pulp & Paper Intrernational(PPI) から抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ