アセアン及びアジア太平洋地区の多国間自由貿易協定の発効やベトナムがTPPに参加
したことで、ベトナム製紙業界の輸出先行きは明るい。一方国内の新聞用紙等紙需要
は減少しており、今後大きな挑戦に直面することになる。ベトナムは連続3年間世界
最大のチップ及びパルプの輸出国の地位を占め、2012年の輸出実績はチップ600万
㌧、パルプ270万㌧と先行き有望で魅力的潜在能力を有する。2015年から発効するア
セアンとインド、韓国、日本、中国、豪州、ニュージーランド間の自由貿易協定や
TPP構成国の一員として、ベトナム製紙市場は更に加熱化し、競争激化となる。国際
競争に対応するべく国内企業の生産拡大が必須で、コスト削減、品質向上が必要。目
下、紙需要は減少気味で、1年前と比べ消費量は3%減少、支出削減や広告減少により
新聞用紙需要が大幅に減少し、高品質のコート紙需要も34.5%減少している。紙輸入
量も減少し本年1-6月の輸入実績は対昨年同期比12%減。特に新聞用紙及びコート紙
の減少が顕著。輸出では台湾向け仙貨紙及び米国向け文具用紙が好調で15%増加して
いる。2013年1-8月の紙製品は消費量は下落傾向で、特に高級化粧紙34.5%減、新聞
雑誌29%減及び衛生紙18%減。2013年1-6月は需要減から、メーカー側の操業停止も
実施された。
9月22日付け 中国紙網から抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ