Stora Enso社(SE)が、1億1千万ユーロを出資し、フィンランドのVarkaus工場の3号機を改造、世界的な需給動向に合わせ、これまでの上質紙生産を軽量クラフトライナー生産へ切り替えるというニュースは、2016年までにヨーロッパのコンテナーボード市場への供給過剰として重くのしかかるとの憶測と懸念を生んでいる。SE社のこの対応は今後市場価格、市場変革、市場参入者へのプレッシャーとなっていくであろう。ヨーロッパの大手クラフトライナー・メーカー関係者は、既に市場のクラフトライナー供給は充足しており、新たな増産は全く求められていないといった意見が多く、今後Varkaus工場の製品が市場参入するや否や市場での価格崩壊は不可避と推測するとともに市場の供給地図が大きく塗り替えられることとなろう、と懸念をあらわにしている。
5月7日付RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ