中国グラフィック紙市場に於いて2009年以降その需要は減退傾向を見せていたが、昨今のグラフィック紙産業は更なる下降曲線を描いている。政府が投資による成長から消費による成長の方へ中国経済を再適合させたことで、中国の経済成長は2012年以降失速した。この間に、国民への電子媒体普及が急速に進んだことで、新聞用紙と印刷・筆記用紙の需要は大きく減退する結果となった。この傾向はすべてのグラフィック紙グレードに負の影響を与えたが、中でも新聞用紙は広告掲載が激減したことに加え読者離れに拍車がかかったことで最も厳しい状況を強いられている。RISIの分析によれば、今後10年間で中国内の新聞用紙需要は年率7.6%減少、印刷・筆記用紙は年率0.7%減少が予測され、全体の需要減は数量で350万トンに上ると推定している。
11月30日付RISIから抜粋
出典:日本紙類輸出組合・日本紙類輸入組合 ペーパー・トレード ブログ