日本製紙グループの環境報告書「CSR報告書2009」が、第13回環境報告書賞・サステナビリティ報告書賞の環境報告書部門で優秀賞を受賞した。
　環境報告書賞・サステナビリティ報告書賞は、環境報告書の普及およびCSRの向上を目的に、東洋経済新報社とグリーンレポーティングフォーラムが1998年に創設した表彰制度。13年目を迎える今回は413点の応募があり、最優秀賞は、環境報告書部門が東芝グループ、サステナビリティ報告書部門は富士ゼロックスが、それぞれ受賞した。両社とも最優秀賞を受賞したのは初めて。
　日本製紙グループが受賞した優秀賞は最優秀賞に準じる賞で、環境報告書部門では同社のほか新日本製鐵が受賞、ともに素材産業からの選出となった。主催者事務局によれば素材産業の受賞は珍しく、「環境報告書作成の幅広い業種での深耕がうかがえる」と講評している。表彰式は5月13日、東京會舘で執り行われる。
　日本製紙グループの「CSR報告書2009」は、2008年度の取り組みをまとめた報告書。充実した情報開示を目指して網羅的な報告に努めた“詳細版”と、重要性の高い項目に絞り込んだ“ハイライト版”の２冊子を発行しており、いずれも同社webサイトからダウンロードできる（http://www.np-g.com/csr/download.html）。ちなみにハイライト版では、「生物多様性保全への取り組み」、「地域と連携した“間伐に寄与する紙”の生産」について特集したほか、重点テーマ報告として、①持続可能な原材料調達　②古紙パルプ配合率不当表示問題の再発防止策の進捗　③気候変動問題への取り組み　④自然の恩恵を未来へ伝える次世代育成支援を取り上げた。さらにグループの概要、経済関連指標など種々のデータのほか、報告書に対する外部有識者の意見も紹介している。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future　4/26号」より