印刷博物館P&Pギャラリー（東京都文京区、トッパン小石川ビル内）では、７月19日までの会期で、展示会「グラフィックトライアル2010」を開催している。入館無料。
　同展は、第一線で活躍するクリエーターがさまざまな印刷表現に挑戦する“実験企画”。今回で５回目の開催となる。クリエーターとして参加するのは新村則人氏、菊地敦己氏、福岡南央子氏、仲野昌晴氏の４名。特殊印刷、加工は使用せず、一般的なオフセット印刷のみでどのような表現が可能か、凸版印刷のプリンティングディレクターとともに実験を重ねてポスターを制作した。展示会では、その完成作品と、制作過程でのトライアルを紹介している。各クリエーターの作品内容は次の通り。
○新村則人…魚のウロコをどこまで美しく面白く再現できるか、いろいろな素材を使いながらみずみずしいウロコの表現にトライ
○菊地敦己…印刷されたインキ膜面の質感の魅力を引き出すことと、PS版に直接絵を書く「ハンド・トゥ・プレート”に挑戦
○福岡南央子…“顔”をモチーフに、インキも紙も一般的なものを使い、その中から生まれる面白い視覚効果を探した
○仲野昌晴…“形”という情報を取り去り、質感だけで物をどこまで伝えられるかに挑戦した。視覚化するのが難しい感覚を表現
　５月22日には、４名のクリエーターをゲストに迎えてのトークショーも開催する。定員80名、入場無料、事前予約制。トークショー詳細や申込方法はウェブサイト（http://biz.toppan.co.jp/gainfo/graphictrial/2010/）を参照。

株式会社　紙業タイムス社　「Future　5/17号」より