三菱製紙は、7月29日に開催されたグリーン購入ネットワーク(GPN)の理事会で、会員への復帰が正式に承認された。
これまで製紙メーカー11社は、08年1月に発覚した古紙パルプ配合率の偽装問題をめぐり、同年5月に除名処分とされていた。しかし、紙は最も身近な商品としてグリーン購入の基本的な取組み分野であったことから、同様の事件を二度と起こさない体制の確立と運営、グリーン購入市場における混乱回避のための積極的な情報提供を確認すれば、一定期間をおいて再入会も考慮するとしていた。
古紙偽装発覚から2年が経過し、紙の新しい環境配慮基準や表示もようやく市場に定着、紙に対する信頼回復と安定供給が図られつつある。こうした中、三菱製紙からGPNに対して再入会の申請があったため、理事会で、同社の①同様の事件を起こさないためのチェック体制、再発防止策と環境貢献施策 ②GPNの紙のガイドライン改定時における協力 ③エコ商品ねっとへの製品A情報提供状況などを勘案し、再入会の承認に至ったもの。このうち②と③の項目についてはGPN事務局が確認している。
なお8月2日現在、他の10社からは復帰の申請がなされていない。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 8/23号」より