紙の博物館(東京都北区)は9月18日~11月28日、創立60周年記念企画展の第3弾として、「日本近代洋画の美―紙業界コレクション」を開催している。同館が本格的な絵画展を開くのは初めて。
出品作品は、紙の博物館維持会員会社である製紙関連企業が保有している絵画群。同館では、これらを購入あるいは寄贈を受け、長年守ってきたが、今回はこの中から、明治~昭和期の日本人画家による洋画26点を紹介する。中村彝の「静物」や岸田劉生の「冬瓜とぶどう」など、一般公開される機会の少ない貴重な作品を間近で鑑賞できる。
〔出品作〕▽青山義雄「ニース海岸」▽石井柏亭「自龍の入江 十和田湖」▽今井幸子「紫の静物」▽上野山清貢「鮭」▽大久保作次郎「白樺林 美ヶ原」▽岸田劉生「冬瓜とぶどう」▽黒田清輝「岡の雪」▽小出楢重「芦屋風景」▽児島善三郎「五月の園」▽小山敬三「暁に燃ゆる紅浅間」▽佐伯祐三「メゾンルージュ」▽地主悌助「紙」「石」▽曾宮一念「裾野」▽高畠達四郎「霧の街」
鳥海青児「ピエロ」▽寺内萬治郎「海」▽中川一政「紅蜀葵と梨」「花」▽中村彝「読書」「静物」▽林武「踊子」▽藤島武二「静物」▽三岸節子「鳥籠と首」▽安井曾太郎「白樺と焼岳」▽脇田和「鳥」
株式会社 紙業タイムス社 「Future 10/4号」より