日本製紙連合会が集計した8月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比+1.6%の206.6万tと9ヵ月連続のプラスとなった。うち紙は▲1.3%(2ヵ月連続減)の120.7万t、板紙は+6.1%(10ヵ月連続増)の85.9万tと明暗を分けたが、数量はともに低調で前々年同月比で見ると紙・板紙▲13.0%、紙▲14.9%、板紙▲10.2%というレベル。
紙・板紙の輸出は前年同月比+8.5%の9.8万t。伸び率は鈍化したものの、紙を中心に12ヵ月連続のプラス。紙は豪州向け、板紙は東南アジア向けが寄与している。
紙・板紙の在庫は前月比+7.3万t(紙+7.2万t、板紙+0.2万t)と、紙を中心に3ヵ月ぶりに増加した。
以下は主要品種の動向である。
<新聞用紙>国内出荷は前年同月比▲6.8%の26.1万t。広告出稿の低迷などから主要品種の中で最大の落ち幅だった。
<印刷・情報用紙>国内出荷は前年同月比▲0.7%の67.8万t。ほぼ横バイだが、5ヵ月連続のマイナスである。前々年同月比では▲20.3%。他方、輸出は+23.7%の8.4万tと、塗工紙を中心に13ヵ月連続のプラスだった。
<板紙・包装用紙>国内出荷は、猛暑の影響による夏物関連需要増もあり、段ボール原紙が+6.8%の67.8万t、白板紙が+2.1%の11.7万t、包装用紙が+7.9%の6.7万tと回復基調を維持したが、前々年同月比では依然マイナス(段ボール原紙▲10.8%、白板紙▲5.6%、包装用紙▲6.7%)である。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 10/11号」より