凸版印刷はこのほど、見やすさと分かりやすさに配慮したユニバーサルデザイン(UD)の通帳を発売した。
この通帳のUD化のポイントは、フォント、配色、レイアウトの3点。フォントは、文字の大きさに配慮してUDフォントを使用し、配色ではより多くの人が識別しやすい色を選択、またレイアウトは行ごとの色に変化をつけるなど、見やすさを工夫をした。カラーユニバーサルデザイン(CUD)認証も取得でき、また凸版印刷が提供する環境配慮型のグリーン通帳にも対応する。
昨今、さまざまな業界でUD視点の製品が導入されている。社会環境が大きく変化し、生活者や地球環境に対する配慮が企業に求められる中、UDの果たす役割はより大きくなっている。そうした中、金融業界でもコーポレートコミュニケーションツールをはじめ、重要事項の説明書類や通知物などでも、UDの視点を反映するものが徐々に増えてきた。理解しやすいツールを提供することは、顧客満足度の向上だけでなく、記入ミスの減少にもつながるため、企業のUD化の取組みは加速している。
こうした背景を踏まえて開発されたのがUD通帳だ。凸版印刷は通常の通帳と同程度の価格での販売を予定しており、銀行や信用金庫向けに2011年度中に新規20件の採用を目指す意向だ。また今後は、帳票類や通知物など、あらゆる顧客コミュニケーションツールへUD対応を拡大していく計画。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 11/15号」より