日本製紙連合会の集計によると、９月の紙・板紙国内出荷は前年同月比＋0.6％の220.9万tと、ほとんど横バイも10ヵ月連続のプラスとなった。うち、紙は▲1.0％（3ヵ月連続のマイナス）の128.1万t、板紙は＋2.9％（11ヵ月連続のプラス）の92.8万tと依然“洋低板高”状態が続いている。だが数量としてはいずれも低調であり、前々年同月比で見ると紙・板紙合計が▲14.0％、紙▲12.3％、板紙▲16.3％。
　一方、紙・板紙の輸出は前年同月比▲9.4％の8.7万t。前年を下回るのは前年8月以来13ヵ月ぶりである。うち紙は▲14.1％の7.7万tで、新聞用紙を中心にアジア向けの減少により前年8月以来のマイナス。対照的に板紙は＋52.9％の１万tと増え、アジア向けを中心に11ヵ月連続のプラスとなっている。
　紙・板紙の在庫は前月比▲2.0万の192.4万tで、うち紙が▲1.0万tの135.7万t、板紙も▲1.0万tの56.7万t。紙・板紙とも前月の増加から再び減少に転じた。主要品種の動向は次の通り。
＜新聞用紙＞国内出荷は前年同月比▲3.7％の27万t。前月に続き主要品種の中で最大の落ち幅だった。
＜印刷･情報用紙＞国内出荷は同▲1.1％の72.4万tで、6ヵ月連続のマイナス。前々年同月比では▲16.5％減となる。輸出は±0.0％の７万t、かろうじて14ヵ月連続のプラスを記録したが、数量、伸び率とも大きく後退している。
＜板紙・包装用紙＞猛暑の反動などもあり、国内出荷は段ボール原紙が＋3.4％の72.9万t、白板紙が▲0.6％の13万t、包装用紙が＋3.0％の7.1万tと、回復に足踏み感が見られる。前々年同月との対比では、08年９月の特殊要因(価格修正に伴う仮需)もあり、落ち幅が拡大(段ボール原紙▲15.1％、白板紙▲16.1％、包装用紙▲20.8％)と拡大している。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future　11/15号」より