大日本印刷の子会社で、スーパーマーケットの販促支援を主事業とするアットテーブル(本社:東京、資本金3,000万円)は、全国1万2,000人の主婦を対象に、食品の購買行動などに関する大規模調査を実施した。
アットテーブルは、大日本印刷の社内ベンチャー制度を活用して04年9月1日に設立された会社で、食品スーパーなどに、マーケティング情報の分析、商品仕入・販売に関するマーチャンダイジング計画の支援、折込チラシや店頭プロモーションの企画などを提供している。
今回の調査は、食品スーパーの利用実態を探るために実施したもので、調査内容は「主婦が夕食のメニューを決定するプロセス」「チラシの活用実態」「食品スーパーマーケットの利用実態」など。全国の20~69歳の既婚女性で食品スーパーを週に1回以上利用している人を対象に、インターネットリサーチにより調査を行った。期間は10月22~29日。
今回の調査結果で最も特徴的なポイントは、「約6割の主婦が来店前にメニューを決めている」点。これまでの調査では「来店者の約7割が夕食のメニューを決めずに来店し、店頭で考えながら購入商品を決める」という結果が一般的だった。しかし今回の調査で、節約意識の高まりから内食率が増加し、買い物の前に夕食のメニューを決める主婦が増えていることが分かった。
また、料理に関する主婦の最大の悩みは「メニューを決めること」で、その際、最も考慮するのは「家庭にある使い残した食材」であり、買い物前に最も参照する媒体は「新聞の折込チラシ」だった。また、新聞を購読する主婦の約9割がチラシを閲覧し、チラシを見たら掲載商品のいずれかを購入する主婦は98%に達した。主婦にとってチラシは依然として重要な情報源であり、購入意欲を刺激するツールであることを示している。一方、来店前にメニューを検討できるよう、季節の食材を使った「お勧めの献立」や「鍋料理」を掲載するなど、チラシ広告の課題も明らかになった。
また、スーパーを選ぶ際の基準に関する設問では、主婦が「かなり満足している」と回答したスーパーマーケットは、「価格」と「生鮮食品の質」のいずれか、またはその両方で評価が高かった。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 1/17号」より