凸版印刷、インテル、ビットウェイ（凸版印刷子会社）の３社はこのほど、電子書籍市場の早期拡大に向けて協力することで合意した。ビットウェイがインテルの投資部門であるインテルキャピタルと凸版印刷から第三者割当増資を受けて「㈱BookLive（ブックライブ）」を設立し、２月上旬からクラウド型電子書籍ストア「BookLive!」をスタートさせる。
　ブックライブは、パソコンをはじめ電子書籍専用端末、タブレット端末、スマートフォンなど、あらゆる端末に対応するクラウド型電子書籍ストア。雑誌コンテンツについては、出版社との協業で動画やCG、広告との連動など、新しい表現手法や販売方法の確立を目指す。また日経BPとの協業により、同社の編集ノウハウを活かした新しい電子雑誌を開発する予定。
　ブックライブの100％親会社となるビットウェイは、デジタル・コンテンツ流通プラットフォームの提供、取次事業などを中心に、電子書籍での流通事業を強化する。同社はすでにブックリスタとも連携しているが、さらに紀伊國屋書店やシャープなどが提供する電子書籍事業へも対応する方向で協議を進めている。また凸版印刷は今後、ビットウェイを中心とした電子書籍事業の強化を図り、蓄積したビジネスプラットフォームを流通、通販、教育など、他の市場へも展開していく考え。
　一方インテルは、今回の事業協力で書籍のデジタル化、その流通と利用をさらに促進し、新たな市場創造に貢献する計画。ブックライブの事業では、電子書籍プラットフォーム環境の構築や、電子書籍のビューア（閲覧アプリケーション）の開発などで技術協力する。
＜㈱BookLiveの概要＞
○設立…１月28日
○出資金…32億円（資本金：16億円、資本準備金：16億円）
○代取社長…淡野正（ビットウェイ常務）

株式会社　紙業タイムス社　「Future　2/14号」より