中越パルプ工業はこのほど、同社が昨年スタートさせた「かぐやの竹利用応援事業」の、第1回助成団体募集を開始する。
「かぐやの竹利用応援事業」は、同社が本社機能を置く富山県で実施している社会貢献事業。竹林の継続的な管理は地域住民にとって負担が大きく、実行が難しいことから、里山保全のために立ち上げた。09年に富山県主導で「とやまの竹資源ネットワーク」が設立されたのを機に、同社の高岡工場が「かぐやの竹舟号」による竹材の無料回収を開始、続いて昨夏から、森林ボランティアや地域住民による竹林整備を支援する体制作りを目指し、同事業がスタートした。
事業は、①竹林整備ボランティアなどへの支援 ②地域住民による竹資源の利用を促す支援 ③竹資源を利用したイベント開催への支援の三つから成り、①については昨年9月、竹林整備によって発生する大量の竹材や枝をその場で粉砕するチッパー機を贈呈している。
今回実施するのは②の地域支援型と③のイベント支援型の事業で、助成金の総額は②が年間350万円、③が年間300万円。募集期間は3月1~31日まで。募集の概要は次の通り。
<地域支援型>
○助成対象…竹資源を利用するために行う竹材やタケノコの選別、回収、集積、運搬、加工などの活動
○交付額…活動1回につき3万円を交付(同一年度3回まで、上限9万円。予算総額350万円/年)
○応募対象者…とやまの竹資源ネットワーク参加団体のうち自治会、町内会、ボランティア団体、NPO法人などの団体
○対象期間…4月~11月
<イベント支援型>
○助成対象…富山県内で行われ、かつ富山県内の竹材を利用する観光イベントで竹材の伐採・搬出・運搬・設置、加工に要する経費
○助成額…原則1件当たり20万円を上限とする(予算総額300万円/年)
○応募対象者…竹材を利用する観光イベントを自ら県内で実施する団体で、かつ市町村が推薦する団体
○対象期間…4月~11月
応募を希望する場合は、申請用紙に必要事項を記入のうえ、富山県森林組合連合会(とやまの竹資源ネットワーク事務局)に持参または郵送により提出する。適正と認められた団体に承認通知される。なお、活動成果は中越パルプ工業のホームページやパンフレットなどで公表される。申請用紙と応募方法などについての問い合わせは、事務委託先の富山県森林組合連合会(とやまの竹資源ネットワーク事務局 〒930-2226富山市八町6931 電076-434-3351 F076-434-1794)まで。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 2/21号」より