またADEKAはこのほど、中国現地法人の「艾迪科精細化工(常熟)有限公司」(AFCC)で、プラスチック用添加剤の生産設備を新設することを決めた。新設備の生産能力は年間1,500t、営業運転開始は2013年4月で、投資額は10億円を予定している。
新設備で生産するプラスチック用添加剤は、「高機能酸化防止剤」。酸化防止剤は、空気中の酸素との反応による劣化や、加工時の熱、太陽光による劣化を防止するために用いられるもので、「高機能酸化防止剤」は樹脂の加工安定性を付与するとともに耐熱性を高め、変色防止にも効果がある。プラスチックの種類としては、ポリオレフィンやエンジニアプラスチックに使われ、自動車や機械部品、家電などが最終用途。酸化防止剤は、新興国を中心に大きな伸長が見込まれることから、中国での新設を決めたもの。今後は中国やインドなどでの販売を加速させ、5年後のグローバルシェア20%を目指す。
<艾迪科精細化工(常熟)有限公司の概要>
〔代表者〕古賀研士董事長
〔資本金〕1,570万㌦
〔所在地〕江蘇省常熟市常熟経済開発区沿江工業区長春路101号
〔設立〕2003年5月
〔主な事業〕樹脂添加剤の製造・販売
株式会社 紙業タイムス社 「Future 5/16号」より