王子製紙は、会社分割により富士工場の事業を完全子会社の王子板紙に継承させる。10月1日付で分割し、上旬には分割登記を済ませる予定。分割方式は、王子板紙を事業継承会社とする分社型の簡易吸収分割。
王子製紙グループは今春、中長期的な需要構造の変化を見据えて、王子製紙富士工場の抄紙機1台(印刷用紙)と王子板紙富士工場(中芯原紙)の抄紙機1台を停止した。これにより両工場とも抄紙機は1台だけとなり、また王子製紙富士工場は白板紙の専抄工場となった。この設備停止で大幅なコストダウンを図ったが、今回、これらの運営を一体化することで、さらなる効率化を進める。なお会社分割に当たっては、王子板紙が普通株式1株を発行し王子製紙に割当て交付する。
分割する王子製紙富士工場の白板紙事業の売上高は210億1,200万円(11年3月期)。分割後も同工場が生産する白板紙は王子製紙へOEM供給されるため、王子製紙の売上高への影響はない。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 7/18号」より