パナソニック電工、凸版印刷、巴川製紙所の3社は、スマートフォンなどのモバイル機器や液晶ディスプレイに使用される光学フィルムの事業提携について合意し、7月4日、反射防止フィルムなどを製造する合弁会社設立に関する契約を締結した。
スマートフォンやタブレットPCに搭載されるタッチパネルの市場は今後も成長が見込まれ、また液晶ディスプレイも新興国を中心に需要が堅調に推移している。これらの製品に使用される反射防止フィルムは、需要が拡大すると同時に電子機器の高性能化に対応するため光学特性などの機能向上が求められている。
パナソニック電工は、光学フィルムでは樹脂設計で高い技術力を持ち、凸版印刷と巴川製紙所はフィルム塗工技術と商品開発力で強みがある。3社は、それぞれの強みを戦略的に融合することで新たな高機能製品を創出し、市場競争力を強化できると判断し、合弁会社設立を決めた。なお、凸版印刷と巴川製紙所は以前から、合弁でトッパンTOMOEGAWAオプティカルプロダクツを設立するなど、反射防止フィルム事業で提携している。
<合弁会社の概要>
〔名称〕パナソニックオプティカルフィルム㈱
〔所在地〕三重県四日市市泊小柳町2-3
〔事業内容〕反射防止フィルムなどの製造
〔資本金〕10億円
〔出資比率〕パナソニック電工51%、凸版印刷44%、巴川製紙所5%
〔設立予定〕2011年8月1日
〔売上目標〕100億円(14年度) 〔量産開始〕12年8月
株式会社 紙業タイムス社 「Future 8/1号」より