印刷関連業界の10団体で構成する日本印刷産業連合会(猿渡智会長)は9月20日午後、東京・千代田区のホテルで「2011年印刷文化典」を開催。記念講演、印刷文化賞や印刷功労賞などの表彰式を盛り込んだ記念式典に、関係者多数が出席した。
印刷文化典は、かつて日本印刷工業会の主催で1952(昭和27)年の第1回から23回まで続いた。その後、日本印刷産業連合会が85年に発足したのを機に、87年に第1回印刷文化典として再開。以来4年ごとに東京で開催しており、今年度で7回目を迎えた。
記念講演は「印刷産業ビジョン2020~印刷産業の未来に向けて」と題し、慶応義塾大学大学院教授の池尾恭一氏と日印産連印刷産業将来展望検討委員会WG座長の橋本博文氏が、近未来(~2020年)の印刷産業の方向性などについて講演した。
記念式典では猿渡会長の挨拶に続き、来賓として経済産業省商務情報政策局の永塚誠一局長が祝辞を述べた。そして小谷達雄副会長が「日印産連はあらゆる困難に挑戦する責務がある」と、その役割を改めて強くアピール。
続く表彰式では印刷文化賞が3名に、印刷功労賞が14名に、印刷振興賞が19名に、特別賞が1団体にそれぞれ贈られた。また第10回印刷産業環境優良工場として、19工場が表彰された。併せて「9月印刷の月 公募ポスター」についても入選作品を表彰。印刷文化賞を受賞した小森善治氏(小森コーポレーション代取会長兼社長、日本印刷産業機械工業会会長)が受賞者を代表して、「この受賞を糧に今後も努力し、変化する環境に調和して明るい未来を創っていきたい」と謝辞を述べた。
式典終了後は会場を移して懇親会。東日本大震災の被災地から招待された宮城県印刷工業組合・今野敦之理事長が「現地が復興するまで引き続き支援を」と壇上から呼びかけて乾杯の発声を行った後、定刻すぎまで自由歓談が続いた。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 10/17号」より