竹尾は展示会「竹尾ペーパーショウ2011」を予定通り10月20日から11月2日まで2週間にわたり開催した。期間中は主会場の同社見本貼本店に、平日でも平均して200人、休日は300人の来場者があったとのことで、東日本大震災の影響を挽回する成果を得た。
1965年以来長年にわたって開催を続けてきた同展だが、今年は3月の大震災のため約半年の延期を余儀なくされた。この間、企画内容の再検討が行われ、ガラリと趣向を変えて取り組むことになった。
テーマとして設けたのが「本」。紙の未来、本の未来について考えるイベントと位置づけた。78名の有名人・文化人・クリエイターの協力を得て、それぞれがこだわりを持つ本についてエッセーにまとめた本を刊行。主会場では各エッセーに書かれた本をテレビ画面で紹介したほか、来場者が自分のこだわりの本を持ち寄り、“79人め”として本と本を順次物々交換していく「シェアシェルフ」のテーブルも設けた。テーブルに置かれた12冊の中の1冊と、来場者それぞれの思いがこもる本が時折交換されていった。
また都内を中心に20店舗余りの書店の協力を仰ぎ、ここをサテライト会場として「本は○○です」というタイトルの書棚を設けた(○○は冒険、共用、日常などが入る…三省堂神保町本店)。
さらに、サテライト会場でのトークショー(100人参加)、製紙工場見学会(40人参加)も行われ、新商品発表会の枠を超えた新スタイルの提案会となった。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 12/5号」より