日本製紙グループ本社は、「グリーンアクションプラン2010」の終了に伴い、新しい環境行動計画「グリーンアクションプラン2015」を策定した。策定に当たっては、新たな視点として「製品ライフサイクル」「サプライチェーン」「トレーサビリティ」などを加え、目標を設定した。主な変更点と新規項目は以下の通り。
①地球温暖化対策…指標を「原単位」から「総量」へ変更。これにより化石エネルギー起源CO2排出量、化石エネルギー使用量のさらなる削減を推進する。また新規目標として、物流で発生するCO2排出量削減への取組みを掲げた。
②森林資源の保護育成…輸入広葉樹チップはすべて「認証材」とするほか、新たにトレーサビリティの充実と持続可能な森林資源調達の推進を明文化。
③資源の循環利用…廃棄物に関する指標を「最終処分量の削減」から「再資源化率」へ変更し、資源の循環利用をさらに推進。新規目標として、製造工程における水の使用量削減を掲げた。
④環境法令の順守および環境負荷の低減…「法令順守」にとどまらず、「予防的アプローチ」の観点から環境管理を強化。原材料全般や設備調達でのサプライチェーンを重視し、環境負荷の低減に努める。
⑤環境に配慮した技術・製品の開発…LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)の観点から、「省資源」だけでなく「環境配慮型」の製品・サービスへの要求に応える。
⑥環境コミュニケーション…これまでの「情報開示」から「対話」重視を目指す。
⑦生物多様性への対応(新規)…事業活動が生物多様性に与える影響を認識し、生物多様性に対する全社的な取組みを推進。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 1/16号」より