日本製紙は4月12日、『b7シリーズ』の新製品『b7バルキー』を発売した。生産は石巻工場の8号抄紙機。震災後1年での新製品開発となる。
『b7シリーズ』は、独自の嵩高技術により低米坪で高い紙厚を実現した、優しい風合いの塗工紙シリーズ。これまで、『b7トラネクスト』『b7クリーム』『b7ナチュラル』をラインアップしてきたが、今回の『b7バルキー』ではさらなる低密度を実現した。
『b7バルキー』は、白色度92%のスッキリした白さが特長のマット紙で、上質紙ベースのため保存性にも優れている。またシリーズの基幹銘柄である『b7トラネクスト』と比べて、さらなる低密度化により柔らかさを実現。品揃えについても、雑誌や書籍など多用途に使えるよう幅広い坪量を取り揃えた。
『b7バルキー』を生産する石巻工場は、東日本大震災で津波の直撃を受けて操業全停止となり、しばらく製品を供給できない状況が続いた。しかし、全社挙げての復興作業により、昨年9月に再稼働1台目となる8号抄紙機が動き出した。その後も復興作業が続く中で製品開発に取り組み、今回の新発売に至った。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 4/23号」より