リンテックグループは、多層構造の形成に接着剤を一切使用しない太陽電池用バックシートを開発、各層の構成材料も全面的に見直して、より耐久性の高い『Reflekt(リフレクト)』シリーズとして、このほど発売した。
「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のスタートを受けて、新設が目白押しの太陽光発電節電設備。それと同時に太陽電池用フィルムも需要増が予想されている。リンテックグループは現在、フッ素フィルムとPETフィルムを貼り合わせた他社品とは異なり、PETフィルムにフッ素系特殊コーティングを施して最外層とすることで耐久性を高めたバックシートを、『Protekt(プロテクト)』シリーズとして世界展開している。
『Protekt』は、太陽電池パネルの封止材と同素材のEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)フィルムを内側に貼り合わせてパネルとの密着性を付与していた。新製品の『Reflekt』では、この密着性を付与する層を、EVAフィルムの貼り合わせではなく、特殊樹脂を直接押し出して形成する新技術を開発、接着剤層のないバックシートにした。バックシートの劣化要因の一つである接着剤を完全になくすことで、耐久性と長期信頼性を高めたわけだ。また、最外層側のコーティング剤の処方を見直し、PETフィルムの劣化要因となる紫外線に対する耐性も向上させたほか、光の反射率(白色度)がアップしたので発電効率にも優れる。
株式会社 紙業タイムス社 「Future8/6号」より