1枚から紙を買えるネット通販 紙販売のPapermall(ペーパーモール)

  • 新規会員登録
  • ログイン
  • マイページ
  • カートを見る
商品検索

紙の業界ニュース

2013/03/04

決 算 =紙パの第3四半期=

 

 前号に続き、製紙各社の第3四半期(12年4~12月期)決算を紹介する。以下、連結業績、単位100万円、( )内は前年同期比、〈 〉内は前年同期の実績値。
●王子ホールディングス
〔第3四半期〕
 売上高 925,763 (+0.6%)
 営業益 40,213 (△17.2%)
 経常益 35,905 (△5.1%)
 当期益 19,447 (+1.9%)
〔通期予想〕
 売上高 1,260,000 (+3.9%)
 営業益 58,000 (+7.8%)
 経常益 50,000 (+3.4%)
 当期益 22,000 (△0.8%)
 国内では最適生産体制の構築を進め、コストダウンなどで収益力の強化を図る一方、海外では新興国を中心に事業を拡大している。また、10月1日付で持株会社制に移行した。これに伴い事業報告セグメントの区分を変更している。各セグメントの販売状況は次の通り。
○生活産業資材…白板紙の国内販売は高板、特板、コート白ボールともに前年割れ。包装用紙は輸出がアジア向けの堅調で増加したものの、国内販売が減少し、全体ではマイナス。段ボール原紙は飲料を中心に食品向けが堅調だったものの、電機関係の生産拠点が海外に移転した影響などにより減少。衛生用紙はトイレットペーパー、ティシュ、紙おむつのいずれも減少。東南アジア地区については、段原紙はほぼ横ばい、段ボールは順調だった。
○印刷情報メディア…新聞用紙は微減、印刷用紙は内需減・輸入紙増加により国内が減少、輸出は横ばいだった。
○機能材…感熱紙は輸出拡販と2011年に取得したブラジルのOji Papis Especiais Ltda.が寄与し、大幅増。
○資源環境ビジネス…パルプ事業は国内工場からの輸出販売が増加し、また1Qに連結子会社 化したCelulose Nipo-Brasileira S.A.が増収に大きく寄与。木材事業は販売減。
 通期予想は、昨年11月に発表した前回予想から変更なし。
●大王製紙
〔第3四半期〕
 売上高 304,507 (+0.4%)
 営業益 7,373 (+8.3%)
 経常益 3,497 (+67.8%)
 当期益 12,533 〈前期△3,214〉
〔通期予想〕
 売上高 408,000 (△0.2%)
 営業益 12,000 (+14.5%)
 経常益 7,000 (+47.4%)
 当期益 13,000 〈前期△5,321〉
 新聞用紙は東日本大震災による落ち込みからの回復やロンドン五輪により頁数が増加し、販売量・金額ともに前年並みを維持。印刷用紙は販売量・金額ともに前年割れ。板紙・段ボールは、青果物減少の影響はあったが飲料や加工食品分野の需要増と拡販により、販売量・金額ともに前年同期比プラス。衛生用紙は販売量で前年同期を上回ったが、輸入ティシュの影響などで金額は前年並み。大人用紙おむつはリニューアル品などの上市により、販売量・金額ともにプラス。ベビー用も全面リニューアルを実施して売価改善に努め、販売量・金額ともに前年同期を上回った。
 通期予想については、すでに今年に入って最終損益を下方修正しているが、洋紙や家庭紙で想定以上の落ち込みが見込まれることに加え、円安による原燃料価格の上昇も織り込み、さらに売上高と利益の全段階を下方修正した。
●北越紀州製紙
〔第3四半期〕
 売上高 155,330 (△10.5%)
 営業益 2,772 (△63.3%)
 経常益 8,166 (△16.9%)
 当期益 6,076 (△37.7%)
〔通期予想〕
 売上高 210,000 (△8.9%)
 営業益 4,000 (△63.1%)
 経常益 10,000 (△28.1%)
 当期益 7,000 (△45.3%)
 前年同期は東日本大震災に伴い代替供給が一時的に増加していたこと、また今期は円高で輸入紙が増加したこともあり、二桁の減収となった。損益面も、大王製紙を持分法適用関連会社としたことで発生した負ののれんを投資利益として計上したものの、洋紙の販売減などが響いて減益となった。  通期予想は、昨年11月発表の前回予想を、営業・経常・当期純利益で下方修正した。売上高は変更なし。印刷・情報用紙などの国内需要が低迷する中、コストダウンは進めているものの、急激な円安による原燃料価格の上昇、一部インフラの設備トラブルに伴う減産および効率低下などにより、営業利益が前回予想を下回る見通し。経常利益、当期純利益についても、上記要因に加えて、持分法適用関連会社である大王製紙が海外関連会社の資金調達悪化で特別損失を計上し、通期予想を下方修正したことなどから、前回予想を下回る見通し。
●リンテック
〔第3四半期〕
 売上高 144,391 (△4.8%)
 営業益 8,483 (△27.3%)
 経常益 8,680 (△22.2%)
 当期益 6,338 (△9.2%)
〔通期予想〕
 売上高 197,000 (△1.9%)
 営業益 12,000 (△14.1%)
 経常益 12,000 (△11.8%)
 当期益 8,500 (△1.7%)
 印刷用粘着製品は、内需や輸出の不振で国内販売が前年同期を下回り、海外も欧州問題がアジアの生産活動に影響して減少した。自動車関連粘着製品は、自動車販売台数が国内では順調に推移したものの、中国や欧州向けが減少したことや、アジアの需要低迷によって前年同期比微減。太陽電池用バックシートは、ビジネス環境の激変に伴うシェア低下により、大幅減となった。洋紙事業は、主力のカラー封筒用紙など、市場の低価格品志向や需要低迷などにより、全般的に減少。加工材事業も、FPC用剥離紙は堅調に推移したものの、粘着用剥離紙や光学関連用剥離フィルムなどの需要が低迷し前年割れとなった。
 通期予想は、昨年11月の前回予想から変更なし。
●特種東海製紙
〔第3四半期〕
 売上高 57,448 (△1.5%)
 営業益 4,043 (+50.6%)
 経常益 4,019 (+45.2%)
 当期益 1,400 〈前期△1,442〉
〔通期予想〕
 売上高 78,000 (+0.4%)
 営業益 4,200 (+28.4%)
 経常益 4,000 (+0.3%)
 当期益 2,200 (約58倍)
 段ボール原紙は、拡販に努めたものの需要低迷の影響などにより販売量は前年同期を下回った。クラフト紙も同様の傾向で推移し、販売量は前年割れ。特殊印刷用紙も、3Qに一部大口需要があったものの総じて需要は低調に推移し、販売量・金額ともに前年同期を下回った。一方、特殊機能紙は内需の低迷による販売減を海外向け商品でカバーし、トータルでは販売量・金額ともにほぼ前年並みを維持した。ペーパータオル・トイレットペーパーは、東日本大震災で減少していた需要が回復し販売量は前年同期を上回ったものの、競争激化などにより利益面は厳しい状況で推移した。なお、連結子会社だった大一コンテナーを3月に持分法適用関連会社化したことや、投資有価証券評価損を特別損失として計上したことも、業績に影響している。
 通期予想は昨年5月に発表して以降、変更していない。
●巴川製紙所
〔第3四半期〕
 売上高 25,610 (△1.3%)
 営業益 332 (+58.5%)
 経常益 171 (+14.9%)
 当期益 243 〈前期△111〉
〔通期予想〕
 売上高 35,000 (+0.9%)
 営業益 450 (+51.4%)
 経常益 450 (+59.2%)
 当期益 150 (△20.7%)
 不振のフラットパネルディスプレイ(=FPD)業界および夏頃から調整局面に入った半導体業界の影響を受けて、FPD関連製品と半導体関連製品の販売が低迷したものの、機能紙事業における新製品投入効果やトナーの販売が伸びたことなどにより、売上高は微減にとどまった。利益面も、FPD業界の不振を見込んだ生産体制を敷くとともに、コスト削減を進めたことにより、販売低迷の影響を最小限に食い止めた。円安の流れも若干の追い風となっている。
 なお製紙・塗工紙関連事業は、塗工紙の減少が続く中で、機能紙分野の製品が大きく成長したことや、収益改善対策の効果が表れたことなどから増収増益を記録。
 通期予想は、昨年11月に発表した前回予想から変更なし。
 
=ザ・パック=
新規開拓などにより
12年度は増収
 ザ・パックは2012年12月期決算(12年1~12月)を次の通り発表した。単位100万円、( )内は前年同期比。
●連結
〔2012年12月期〕
 売上高 84,554 (+2.4%)
 営業益 5,036 (△4.4%)
 経常益 5,261 (△3.1%)
 当期益 3,009 (+12.3%)
〔2013年12月期予想〕
 売上高 86,500 (+2.3%)
 営業益 5,200 (+3.3%)
 経常益 5,350 (+1.7%)
 当期益 3,080 (+2.3%)
●個別
〔2012年12月期〕
 売上高 77,873 (+3.0%)
 営業益 4,740 (△1.4%)
 経常益 5,123 (±0.0%)
 当期益 3,001 (+19.4%)
〔2013年12月期予想〕
 売上高 79,500 (+2.1%)
 経常益 5,150 (+0.5%)
 当期益 3,050 (+1.6%)
 全売上高の6割弱を占める「紙加工品事業」は、紙袋で低価格品の売上が堅調に推移して増収となり、紙器も食品業界その他の新規開拓や深耕の成果が実を結んで増収、段ボールも、後半は家電業界不振の影響を受けたが新規市場開拓で補い増収となった。これにより同事業の売上高は前年同期比+2.7%の483億8,400万円となった。しかし営業利益は、東京工場稼働に伴う減価償却費の増加などにより、同△13.7%の28億6,900万円となった。
 全売上高の2割強を占める「化成品事業」は、売上高が同+2.8%の179億1,600万円、営業利益が同+3.1%の14億400万円だった。
 次期については、低価格競争が継続する反面、円安傾向の影響から原材料や輸入品の価格上昇が予想されるなど、当面は厳しい経営環境が続くとしている。事業内容の見直しや業務改革による合理化を推進して、業績の向上に努める方針。
 
=ダイナパック=
販売量確保とコスト抑制で
12年度は増収増益
 ダイナパックは2012年12月期決算(12年1~12月)を次の通り発表した。単位100万円、( )内は前年同期比。
●連結
〔2012年12月期〕
 売上高 45,737 (+0.6%)
 営業益 1,584 (+28.9%)
 経常益 1,930 (+40.6%)
 当期益 1,324 (+23.8%)
〔2013年12月期予想〕
 売上高 46,000 (+0.6%)
 営業益 1,600 (+1.0%)
 経常益 1,750 (△9.4%)
 当期益 1,500 (+13.2%)
●個別
〔2012年12月期〕
 売上高 35,733 (△0.9%)
 営業益 1,009 (+7.0%)
 経常益 1,189 (△3.7%)
 当期益 805 (△25.1%)
〔2013年12月期予想〕
 売上高 36,000 (+0.7%)
 営業益 1,000 (△0.9%)
 経常益 1,200 (+0.9%)
 当期益 1,100 (+36.5%)
 飲料を含む食品分野を中心に前年を上回る販売量を確保し、生産性向上と歩留まり改善に取り組んだ。また、原材料価格の上昇を受けて製品価格の改定に努めるとともに、人件費を中心とした固定費の抑制や内製化の推進などに注力し、コスト増加の吸収を図った。また海外では、ベトナムのハノイで設備を増強し、現地の旺盛な需要の取り込みに大きな成果を収めた。なおダイナパックは、6月と9月に独禁法違反の疑いで公正取引委員会の立入検査を受け、現在も調査が継続しているが、これについては、「調査に全面協力するとともにコンプライアンス体制の強化に取り組んでいる」としている。
 次期については、国内経済は後退局面から脱していくと考えられるが、海外経済のリスク要因に左右されやすい不安定な状態が続くと見ている。適正価格の維持と生産量の確保に努めつつ、効率性と品質向上を中心とする設備投資に積極的に取り組む考え。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future3/4号」より
おすすめ

「紙」をお探しの際には、ぜひPapermallをご活用ください。

法人の方へ 素材のご相談
紙や機能紙、その他素材でお悩みの方は是非一度ご相談ください!
インクジェットロール
ペーパーモールでは様々な素材のインクジェットロールをご用意しています。
PaperMallでは株式会社スギノマシン協力のもと「BiNFi-s(ビンフィス)」トライアルセットを販売しております。
PaperMallでは株式会社スギノマシン協力のもと「BiNFi-s(ビンフィス)」トライアルセットを販売しております。