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紙の業界ニュース

2013/03/04

=タグシクス・バイオ、DNP=偽造防止効果が高い人工DNA含有インク

 

 独立行政法人理化学研究所のベンチャー企業であるタグシクス・バイオと大日本印刷(=DNP)は、模倣が極めて困難な人工DNAを含有した印刷用インキを開発した。第三者による模倣がほぼ不可能で、高度な真贋判定ができるため、紙幣や金券など、高い偽造防止効果が求められる高付加価値印刷物への採用が期待される。
 DNAは、二重らせん上のA(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)、T(チミン)という4種の塩基配列により遺伝子情報を伝達すると言われている。最近は、そのDNAの仕組みを利用して塩基配列を任意に設計することにより、正規品の認証や偽造防止などの真贋判定に利用するケースが増えている。同一の塩基配列を持つDNAは存在しないことから、高度な偽造防止技術として注目されているのだが、一方で、特殊な分析装置や解析技術があれば複製できてしまうという課題もあった。
 この課題を解決するため、タグシクス・バイオと大日本印刷は、模倣が極めて困難な人工DNAを利用し、偽造防止効果を格段に向上させたDNAインキを開発した。人工DNAは、基本となる4種の塩基に、人工的に作り出した塩基対を組み込んだもので、開発したのはタグシクス・バイオ。人工DNAの分析には独自の特殊なノウハウを必要とするため、第三者による模倣は極めて難しい。また、人が触れるなど外部からDNAが混入した場合でも、人工の塩基が組み込まれているため混入DNAと区別でき、誤認などを防ぎ解析精度が高い。
 また、環境条件に左右されやすいDNAの保存性を高めたのは大日本印刷の技術。DNAのような生体分子は、光や温度、湿度などの環境条件によって、その保存性が低下する。大日本印刷は、光に強い塩基配列の人工DNAを使用するとともに、印刷物表面に人工DNAが露出しないよう表面を保護インキでコーティングすることで、環境条件による悪影響を受けにくくし、DNAの保存性を改善した。同時に、独自技術によってインキ内のDNA検出を可能にした。人工DNA含有インキの真贋判定は次の2通り。
①簡易認証…インキ内のDNAの有無を確認する。確認に要する時間は最短で半日程度。
②最終認証…インキ内のDNAの塩基配列を解析し、真贋を判定する。解析に要する期間は最短で1日半程度。
 このインクを使った金券などの制作費は、50万枚作る場合で1枚当り、DNAインキを使用しない場合に対して10~20%程度のアップとなる(税抜き)。両社は今後、紙幣、パスポート、有価証券、公的文書向けなどに販売し、1年間で約3億円の売上げを目指す。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future3/4号」より
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