アジア10ヵ国におけるパレット・物流関連の事業者、事業者団体、研究団体、官庁で構成するアジアパレットシステム連盟（APSF）は去る7月17日、東京都内のホテルで日本パレット協会の運営により、第8回総会を開催した。総会には8ヵ国から50人が参加、各国の物流の現状やパレットの生産・利用状況などについて情報交換するとともに、新たなパレット規格の問題などを議論した。

　総会は最初に、APSFチェアマンでもある山〓純大・日本パレット協会会長が開会の挨拶。各国出席者の紹介のあと、来賓の経産省商務流通保安グループ物流企画室・小松尚人統括補佐が、日本での総会開催に当たり祝辞を述べた。

　続いて東京大学教授の元橋一之氏が基調講演。演題は「Sustainable Growth of Asian Economies and Importance of Infrastructure Development」（アジア経済の持続可能な成長とインフラストラクチャー発展の重要性）で、出席者は熱心に耳を傾けていた。

　午後からは「参加各国のパレットとリターナブル・プラスチックコンテナーの市場調査」というテーマでプレゼンテーションが行われた。中国、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、タイの順で、各国代表が生産量・出荷量などのデータを報告した。

　今回は連盟規約およびAPSF規格001の一部変更の確認、APSF規格004の提案承認、ISO/TC51における国際規格化対応のための専門委員選出承認などを決議した。

　また日本パレット協会からは、昨年制作した「パレットの日」（11月12日）ポスターの英語版が紹介され、加盟国事業者が一斉に掲示するよう呼びかけられた。なお次回14年のAPSF総会はタイ・バンコクで9月上旬に開催されることになった。この時期、タイでは国際物流展が開催される予定。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future8/6号」より