王子ホールディングスの100%子会社である王子グリーンリソースは、北海道江別市にバイオマスボイラーを設置し、発電事業を実施する。稼働開始は2015年7月の予定。投資額は約85億円。
王子グループは、グループ資源を活用した資源環境ビジネスの拡大を目指しており、発電事業はその大きな柱の一つ。北海道ではすでに水力発電増強工事ならびに太陽光発電設備の設置を決定しており、今回のバイオマスボイラーはそれに続くもの。バイオマスボイラー設置は、静岡県富士市、宮崎県日南市に続く3基目。
主燃料は北海道の山林未利用材を使用する計画で、燃料集荷に当たっては、王子グループの社有林や木材生産拠点を活用する。バイオマスボイラーで発電した電気は全量外部へ販売する計画。また、発電過程で発生する蒸気および温水の一部を、隣接する王子エフテックス江別工場に供給し、コジェネレーションを推進する。
王子グループでは、「バイオマスボイラーの設置により、間伐材などの山林未利用資源の活用が進み、森林整備が促進されるとともに、地域林業の活性化にも貢献できる」と述べている。
<設置するボイラーの概要>
〔設置場所〕王子エフテックス江別工場構内
〔設備能力〕▽ボイラー発生蒸気量:100T/h▽発電能力:25MW
〔売電量〕約150GWh/年(一般家庭4万戸分相当)
〔売上高〕約40億円/年
〔使用燃料〕未利用材などの木質バイオマス燃料など
株式会社 紙業タイムス社 「Future8/26号」より