高知県吾川郡いの町の高岡丑製紙研究所（高岡幸一郎社長）が開発した和紙素材の高級クッション。機械抄き和紙メーカーである同社が、高級和紙の新たなニーズを開拓するために取り組んだアイデア製品だ。縫製の依頼先は京都の寝装品製造業者だが、依頼のきっかけもユニークで、高橋幸一郎社長が自分と同姓同名の社長名の会社を偶然見つけたことから始まったという。

　しかし、その寝装品製造業者にとっても、和紙の縫製の依頼は初めて。布と違ってなかなか思うように縫うことができず、高知の高岡社長は何度も京都に足を運び、打ち合わせを重ねた。そしてようやく、お互いに納得できるものが仕上がった。まさに和紙の職人と縫製の職人のコラボレーションといったところ。

　高岡丑製紙研究所では去る9月4～6日の「第76回東京インターナショナルギフトショー」にこのクッションを出品したが、大勢の来場者が足を止めて和紙の手触り感を確かめていた。電088－892－0373。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future10/14号」より