日本製紙連合会が集計した11月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比+1.9%と5ヵ月連続の増加となった。うち紙は+1.9%の125.6万t、板紙も+1.9%の97.9万tで、いずれも5ヵ月連続増。主要品種では、新聞用紙(△0.7%)と衛生用紙(△1.0%)を除き増加している。
紙・板紙の輸出は前年同月比+34.9%の7.5万tで15ヵ月連続の増加。うち紙は+23.1%の5.8万tで、東アジアや東南アジア向けを中心に15ヵ月連続増。板紙は倍増しており(+104.8%)、東南アジア向け中心に13ヵ月連続の増加。
紙・板紙の月末在庫は前月比△7.3万tの186.6万tで、3ヵ月連続の減少。うち紙は△5.9万tの126.1万t、印刷・情報用紙、新聞用紙を中心に前月の増加から減少に転じた。板紙は△1.4万tの60.5万t、段ボール原紙を中心に2ヵ月連続で減少した。
以下は主要品種の動向である。
〔印刷・情報用紙〕国内出荷は前年同月比+3.1%の70.4万tで、5ヵ月連続の増加。引き続き輸入からの振替や価格修正に伴う前倒しが影響した。メーカー輸出は+11.8%の4.0万tで、塗工紙(薄物)を中心に11ヵ月連続の増加となった。
〔包装用紙〕国内出荷は前年同月比+1.5%の6.5万tで、3ヵ月連続の増加。未ざらし、さらしとも増えている。メーカー輸出は引き続き高水準(+23.2%、1.2万t)。
〔衛生用紙〕国内出荷は前年同月比△1.0%の15.4万tと、3ヵ月ぶりの減少。価格修正やティシュを中心に製品輸入の増加が影響した。〔板紙〕段ボール原紙の国内出荷は前年同月比+1.6%の78.0万tで、5ヵ月連続の増加。荷動きは年末商戦関連で比較的堅調だった。白板紙の国内出荷は+1.5%の12.6tと、コート白ボールを中心に前月の減少から増加に転じた。いずれも消費税増税の前倒しが一部後押ししている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/27号」より