紙パ関連各社から、紙類の値上げが相次いで発表されている。直近のアナウンスは次の通り。

●北越紀州製紙

　北越紀州製紙は1月21日出荷分より、次記製品の価格を10％以上引き上げる。理由については、「急激な円安により原料価格が大幅に上昇している。継続してコスト吸収努力を重ねているが、現状価格では大変厳しい環境下にある」と、値上げへの理解を求めている。

〔対象品種〕

◎印刷用紙・情報用紙・加工原紙…上級紙（上質紙・PPC用紙）、中質紙、上質コート紙、軽量コート紙、微塗工印刷用紙、色上質紙、加工原紙など

◎特殊紙…機能紙、キャリアテープ原紙、情報用紙、特殊紙全般

●APPJ

　エイピーピー・ジャパンは1月21日出荷分より、次記製品の価格を15％以上引き上げる。生産効率向上によりコスト吸収に努めてきたが、「急激な為替変動に対して安定的な存続を図るためには、製品価格へ転嫁せざるを得ない」と判断したもの。

〔対象製品〕情報用紙、印刷用紙、産業用紙、特殊用紙

●コクヨ

  コクヨグループのコクヨS&Tは、1月1日からステーショナリー製品の価格改定を実施する。対象製品は紙製品、樹脂製品、金属製品の一部で、対象品番数は計1,122品番に上る。値上げ幅は約9.5％（対象製品の平均値）。

　原材料価格の高騰、海外生産拠点における人件費の上昇、為替の円安傾向、市場縮小に伴う生産数量の減少が同社の製品にも大きく影響している。コクヨでは、「経費削減や業務改善などの効率化により、価格転嫁を極力避けるよう努力してきたが、今後、企業努力のみでこれを吸収するのは困難と判断し、不本意ながら価格を改定する」としている。

〔対象品目〕

◎事務用紙製品…帳簿・リーフ、伝票・複写簿・領収証

◎収録用品…バインダーMP、データバインダー・データファイル、ファイリング用品、その他ファイル類

◎OA用紙類…インクジェット用紙他

◎OA用品類…パソコン周辺用品他

◎日用紙製品類…アルバム他 ◎文具類…卓上整理収納容器、金属文具、その他文具類

◎製図用品類…図面ファイリング用品他

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future1/5号」より