世界最大級の森林認証制度PEFCはこのほど、新たにインドネシアの森林認証制度IFCCを承認した。今後、IFCCの認証を受けた製品はすべて、自動的にPEFCの認証も受けることになる。
今回のPEFC相互承認についてPEFCインターナショナルのベン・ガニバーグ事務局長は、先頃インドネシアのジャカルタで開催されたイベントで、次のように語った。
「今回の承認は、依然として森林減少率が高いインドネシアの転機となる。森林認証は持続可能な森林管理を検証および推進する重要なメカニズムであり、森林が提供する環境・社会・経済的利益を保護している。生物多様性の保護と、生計手段を森林に依存する人々への貢献双方に対する森林資源の重要性を考えると、インドネシアのような国では、これは特に重要な意味を持つ」
IFCCのDradjad H Wibowo会長は、「PEFCによるIFCCの承認によって、インドネシアにおける持続可能な林業と経済発展の両立が可能であることが示された。今回の承認は、木材、紙、パルプなど、インドネシアの輸出の新たな機会を生む」と期待を語った。
また、インドネシアに生産拠点を持つ、アジア最大級の製紙会社APPの持続可能性担当役員アイダ・グリーンベリー氏は、「紙パルプ部門の持続可能性は、より広い世界市場に製品を届けるにあたって取り組まなくてはならないことだ。当社は、紙パルプ産業の持続可能な慣行をより迅速に保証するため、認証基準を凌駕することを目指している」とコメントした。
アジア地域ではPEFCが範囲を拡大しつつあり、最近は日本がPEFCの加盟国となったほか(相互承認は未済)、自国の認証制度をPEFCの認証システムとして検討してもらうため、インド、ニュージーランド、ネパール、フィリピン、韓国、タイなどがPEFCの承認取得に向けて選択肢を模索している。
株式会社 紙業タイムス社 「Future2/2号」より