特種東海製紙は、昨年12月31日に島田工場で発生した火災事故に関し、処理状況や被害内容の続報を発表した。
同社の発表によれば、火災は1月5日に完全鎮火し、人的被害はなかったが、絶乾約4,300tの木質チップと木質チップ貯蔵庫などが焼失。関係当局による現場検証は終了しているが、現時点(2月10日)で最終的な原因についての結論は出ていない。
同社は、この火災によって生じた直接的被害額(焼失した木質チップや貯蔵庫の除却損、火災に伴う鎮火・撤去費用など)6億800万円を第3四半期で特別損失として計上する。
また、仮復旧の過程で発生する操業上のコスト増加は、第4四半期で特損計上する見込み。操業上のコスト増加には、チップ搬入およびパルプ製造工程へのチップ投入の動線を別途確保するために発生するコストや、操業低下に伴う製造原価の増加などが含まれる。現時点では5億~6億円と見込んでいるが、まだ仮復旧作業の途中であるため、正確な数値は把握できていない。また、同社は保険を付保しているが、保険金の受取額は確定していない。以上のことから、通期業績予想については、合理的な見積もりが困難なため未定としている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future3/2号」より