テトラパックの本部(スイス・ローザンヌ)発表によると、同社の2014年度純売上高は全体で109億ユーロで、前年比+1.7%の微増収となった。GDP成長率の世界的な鈍化や、液体食品充填包装業界の競争激化によって、2014年度は包材の売上げが低調だったが、充填機や食品加工処理機器、テクニカルサービスの売上げが伸びて増収に貢献した。
主力の充填包装事業は純売上高が前年比+0.9%の94億ユーロ。全包材の販売個数は1,780億→1,800億個と横ばいだったが、新型容器については+42~55%と極めて高い伸び。このほか充填機器の売上高は+6.4%の20億ユーロ、テクニカルサービスの売上高は+11%の10億ユーロとそれぞれ拡大した。
一方、食品加工関連のプロセッシング事業の純売上高は+7%で、アジア・オセアニア・中華圏での伸びが牽引。特に粉乳およびチーズ加工分野は高い需要に支えられ、前年に続いて堅調な伸びを見せた。
さらに2014年度は特筆すべき新製品として、サトウキビ由来のプラスチックと原紙を使用したバイオベースの紙容器『テトラ・レックス』を発売した。同社のデニス・ヨンソン社長兼CEOは、こうしたイノベーションがプロセッシングと充填包装の両分野において、顧客の持続可能な成長目標を支援することができるとして、「今後も顧客価値の創出に注力していく」とコメントしている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/4号」より