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紙の業界ニュース

2015/05/14

=日本製紙=TEMPO触媒酸化処理によるCNFを実用化

日本製紙はこのほど、TEMPO触媒酸化法で化学処理したパルプを原料とするセルロースナノファイバー(=CNF)を用いて、触媒、消臭、抗菌などさまざまな性能を持つ機能性シートを実用化することに成功した。TEMPO触媒酸化法とは、東京大学大学院農学生命科学研究科の磯貝明教授らが開発したセルロースの化学変性方法で、これによりパルプが解繊しやすく均一な幅のナノファイバーを得られる。
 日本製紙グループは製品化第1弾として、CNFを配合して高い消臭機能を持たせたシートをヘルスケア用品に展開していく。今秋から、日本製紙クレシアの軽失禁用品『ポイズ』や大人用紙おむつ『アクティ』などで、このシートを使った製品を発売する予定。
 CNFは、植物繊維(パルプ)をナノレベルまで解繊したもので、軽量ながら弾性率は高強度繊維で知られるアラミド繊維並みに高く、温度変化に伴う伸縮はガラス並みに良好、酸素などのガスバリア性も高いなど、優れた特性を発現する。また植物繊維由来なので、生産・廃棄時の環境負荷が小さいという利点もある。
 日本製紙は、2013年10月に岩国工場にCNF実証生産設備(生産能力30t/年)を設置し、大量のサンプル製造と用途開発に取り組んできた。そして今回、TEMPO触媒酸化法により化学処理することで、CNFの表面に金属イオンや金属ナノ粒子を高密度に付着させることが容易であるという特徴を生かし、紙や板紙、不織布、フィルムに配合・塗布してシート化することに成功。付着させる金属の種類を変えれば、触媒、消臭、抗菌など、さまざまな機能をシートに付与できる。また、ナノファイバー化されているため比表面積が大きく、少量の添加で機能を効果的に発現できるという利点があるため、今後の用途展開にも期待が持てる。
 日本製紙グループは、再生可能な森林資源を高度利用して人々の暮らしを支える分野へ事業領域の拡大を図っており、CNFはその中核となる新素材。同社では今後、「速やかな量産化技術の確立と幅広い産業分野への用途開発を進めていく」としている。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/11号」より
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