特種東海製紙は、 昨年12月31日に島田工場で発生した火災事故により、総額10億2,400万円を火災損失として計上することを発表した。なお、完全に焼失した木質チップと機械設備の一部については保険金の受領が確定したため、受取保険金として特別利益に4億5,400万円を計上する。火災損失の内訳は次の通り。
◎直接的被害額…原材料および固定資産(絶乾約4,300tの木質チップ、チップサイロなど)の除却損のほか、鎮火および撤去に要した費用6億800万円。第3四半期で特別損失として計上済。
◎仮復旧の過程で発生する操業上のコスト増…第4四半期で4億1,600万円を特別損失に計上する。サイロの焼失により、木質チップ搬入およびパルプ製造工程への投入の動線を別途確保する必要が生じており、これに伴って発生したコストや、操業低下に伴う製造原価の増加などを含む。
同社では現在復興作業を進めており、6月末までにはある程度安定的に木質チップを供給できるチップサイロを建設し、現状発生している仮復興に伴うコスト増を大幅に圧縮できると見込んでいる。その後、同サイロを順次拡張させていくことにより、10月末を目途に仮復興に伴うコスト増をゼロにする予定。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/25号」より