日本印刷産業機械工業会は去る5月28日、2015年度定時総会を開催した。

　今年度は、メイン催事の「IGAS2015」（9月11～16日）に全力を傾ける方針で、宮腰巌会長も挨拶の中で“IGAS2015成功”に向けて会員の団結を呼び掛けた。また宮腰会長は、2015年1～3月の印刷関連機器の生産額が前年同期比＋14％と二桁増加だったことに触れて、スマートフォンや電子書籍などITメディア普及による印刷市場縮小の課題は残るものの、「競争力強化の観点から、今年に入り設備投資の盛り上がりを感じている」と期待感を述べた。

　議案の審議は宮腰会長が議長を務めて進行、議事録署名人は渥美守弘氏と前田良平氏が務めた。1号議案は2014年度事業報告および収支決算報告書、2号議案は2015年度事業計画および収支予算書がそれぞれ承認された。

　2015年度事業計画では基本方針として、印刷産業機械に関わる調査研究事業の中では昨年に引き続き、グローバル市場への展開をテーマにした研究活動の推進を謳っている。とりわけASEAN地域を中心とした海外市場開拓を行う際のガイドライン策定など、市場としてのASEANを大きな視野に入れている。

　IGAS2015に向けて、主催者である印刷機材団体協議会が4月に、出展者によるマスコミ向けプレゼン「メディアカンファレンス」を開催した。これにはアジア・オセアニア地域から10社の専門紙誌を招き、事前PRに力を入れている。

　このほか2015年度の事業計画としては、日本の標準的な色基準であるJapan Colorに基づいて、適切に印刷できる印刷会社等を認証するJapan Color認証制度の広報にも注力。認証する印刷工場の一層の拡大を図る。

　なお3号議案では任期中の代表者変更に伴う理事の選任、および増員による理事の選任が行われ、新たに次の理事が選任された。

　▽井上政伸氏（アイグラフィックス代取社長）▽一政譲氏（リョービMHIグラフィックテクノロジー代取社長）▽西岡誠氏（日本印刷産業機械工業会事務局長）

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future6/22号」より