日本紙パルプ商事はこのほど、一部新聞が報じた同社の利益水増しについてコメントを発表した。
日本紙パルプ商事では、報道は同社が発表したものではないとしながらも、架空の利益計上があったことは認めている。営業部門の一従業員が、所属部門の営業成績を上げるため、不正な在庫処理によって売上原価を操作し、5年間にわたり架空の利益計上を繰り返していたもので、同社の内部監査によって発見された。同社が外部の専門家の指導を受けながら調査を進めた結果、その金額は約2億7,100万円であることが判明、ただし私的流用はなかった模様。架空計上された2億7,100万円は売上原価の修正として2016年3月期中に処理する予定で、業績に与える影響については現在精査中。
なお同社では、「当該従業員のほか、同従業員を監督する立場にある取締役、執行役員、管理職を厳正処分した。今後は、社内ルールの見直し、チェック体制の強化を含めて再発防止と信頼回復に努めていく」としている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future2/22号」より