日本印刷産業連合会(日印産連)とガス警報器メーカーの新コスモス電機(本社:大阪市、重盛徹志社長)は、オフセット印刷工場内におけるVOC(揮発性有機化合物)ガスから健康を守る警報器を開発した(写真)。傘下団体を通じてすでに会員企業への販売が始まっているが、3月14日からは日印産連のウェブサイトで、この警報器の使用方法を解説するビデオの配信も行っている。
オフセット印刷工場では、これまで洗浄作業の工程で有機化合物を含む溶剤が使用されていたが、換気性の悪い室内での有機溶剤使用によって発生したVOCガスが胆管ガンの一因になるとの指摘を受け、印刷業界一丸となって改善策の浸透に努めてきた。この警報器の開発もその一環。新コスモス電機は、あらかじめ設定したVOC気中濃度を超えると警報を発生するVOC警報器『XH-981G』を開発。同警報器は今年1月25日付で日印産連から、オフセット印刷工場向けのGP(グリーンプリンティング)資機材として認定を受けている。
3~6月には新コスモス電機が東京と大阪でユーザー説明会を行うが、日印産連のホームページ「現場で役立つ印刷用語集」の“VOC警報器”からも閲覧できる。警報器の定価は1台4万8,000円。重さ200g、幅70×高さ120×奧行25 ㎜と軽量コンパクトな仕様になっている。問い合わせは日印産連環境安全部・石井氏まで(電03-3553-6051)。
株式会社 紙業タイムス社 「Future4/11号」より