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紙の業界ニュース

2016/12/06

=王子ホールディングス=

薬用植物「甘草」の短期栽培技術を確立
 王子ホールディングスはこのほど、薬用植物「甘草(カンゾウ)」の栽培研究によって、第17改正日本薬局方に定める薬効成分含量(グリチルリチン酸含量2.0%以上)を満たす短期栽培技術(種子を播いて収穫まで2年)を、日本で初めて確立した。写真は北海道の甘草栽培試験地。
 甘草は、漢方薬の約7割に使用されているだけでなく、化粧品や食品・雑貨など幅広く使用されている薬用植物。現状は野生品の輸入に依存しているが、乱獲による資源枯渇が危惧されており、中国では輸出規制の対象となっている。近年、日本国内での甘草栽培研究が進められているが、栽培では薬局方基準の達成が難しく、達成した場合も栽培期間が長い(5~6年)ことが課題となっていた。
 そうした中、王子は2013年に医療植物研究室を設立、薬用植物の栽培研究に取り組んできた。甘草については、各種栽培条件でグリチルリチン酸含量および生長の解析を実施。その結果、栽培期間(種子を播いて収穫まで)を2年に短縮しながら薬局方基準も満たす栽培技術を確立したもの。栽培試験地での実証試験にも成功している。
 短期栽培技術の確立は、漢方原料としての甘草の国内栽培化と、国産品の普及につながる。同社では「漢方薬などの医薬品原料としての販売を目指すとともに、日用品や化粧品の原料化も視野に、新規ビジネスの柱の一つとして注力していく」と述べている。
 
CNF増粘剤を来春から販売開始
 また、王子ホールディングスは増粘剤用のセルロースナノファイバー(=CNF)を開発、『アウロ・ヴィスコ』の商品名で2017年4月から販売を開始する。
 『アウロ・ヴィスコ』は、市販されている天然の増粘剤に比べて粘度が10~100倍と非常に高く、少ない添加量でも十分な効果が得られる点が特長。同社独自のCNF製造技術、リン酸エステル化法によって製造されるが、セルロース繊維をほとんど傷めない化学処理法であるため、CNF分散液の高粘度化に成功したもの。また、静止状態では高粘度だが、攪拌などの力を加えることによってサラサラになるという「チキソ性」も特長の一つ。一旦低下した粘度は、一定時間放置することによって元の粘度まで回復するので、使用時はサラサラで扱いやすく、乾くとしっかり固着するという、使い勝手のよい性質を持つ。
 リン酸エステル化法で製造された同社のCNFは、光の可視光領域の波長(数100nm=ナノメートル)よりはるかに小さい直径約3~4nmの超極細繊維であるため透明度が高く、意匠性や透明性が求められる材料に混ぜても、色や透過性にはほとんど影響を与えない。また化粧品などにも使用されている安全な薬品(リン酸など)のみを使用しているので安心して使える。
 
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future12/5号」より
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