東日本段ボール工業組合（＝東段工）はこのほど、北海道と「災害時における段ボール製品の調達に関する協定」（＝東段工災害協力協定）を締結した。

　北海道は今後、災害時に避難所で段ボール製品が必要になった場合、東段工に協力を要請でき、東段工は要請に応じて供給可能な組合員を選定し、その同意を得て自治体に連絡する。供給する段ボール製品は、簡易ベッド、シート、間仕切り、その他組合員の取扱商品。

　大震災などの災害発生時、避難所などでは被災住民が不慣れな生活を強いられ、体調を崩すなど健康に大きな影響を受けやすくなる。こうした避難所での生活レベルを維持するため、重要な役割を果たしているのが、段ボール製の簡易ベッドや間仕切り、シートなどだ。東段工は、東日本大震災の経験や今後の大規模自然災害のリスクを踏まえ、地方自治体からの要請を受けて災害協力協定の締結を進めてきた。

　今回の北海道を含めて計10自治体と協定を結んでいるが、ほかにも要請はあり、東段工の災害協力協定締結の動きはさらに広がっている。また東段工以外の3段工も、合計で10自治体と防災協定を結んでいるので、4段工全体では20自治体と協定を結んでいることになる。

　なお東段工では、東段工災害協力委員会、東段工災害協力隊、地区別TSM（東段工災害協力メンバーズ制度登録工場）リーダー、地区別TSMグループが一体となって、避難所などへ段ボール製品を供給している。

 

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future4/3号」より