日本製紙は、紙パック事業の強化に向け、生産子会社である石岡加工（茨城県石岡市）に新オフセット枚葉印刷機を設置した。
日本製紙は紙パック事業のリーディングカンパニーとして、原紙から加工、充填機の販売・メンテナンスまで、トータルシステムサプライヤーの体制確立を推進している。体制強化のため、生産子会社である草加紙パック（埼玉県草加市）の生産を7月末に停止して事業全体の生産効率向上を図ると同時に、今回の新オフセット枚葉印刷機導入により、新型カートン上市のスピードアップと、高品質印刷機能の付加による差別化商品の開発に注力していく。
【今後の予定】
◎4月11日：新オフセット枚葉印刷機竣工式
◎7月31日：草加紙パック生産停止
◎10月1日：日本製紙リキッドパッケージプロダクト㈱設立（茨城県五霞町、現 江川紙パック）
◎11月頃： テクニカルセンター設置（茨城県五霞町）
また、草加紙パックの生産停止に当たり、同社が 使用している土地（約2万6,000㎡）と建物を、3月30日付で大和ハウス工業に売却した。売却額は65億3,000万円。これに伴い日本製紙は、固定資産売却益約58億円を特別利益に計上する見込み。
「ファインテックジャパン」展に出展
また日本製紙は、4月5～7日に東京ビッグサイトで開催された液晶・有機EL・センサ技術展「第27回ファインテックジャパン」に出展、 開発品の『プリンテッドエレクトロニクス用フィルム』を紹介した。
『プリンテッドエレクトロニクス用フィルム』は、優れた印刷適性、高耐熱・耐擦傷性、導電性インクの密着性を有するフィルム。その特長から、印刷プロセスを用いた回路形成が可能なため、同社ではセンサーシートやRFID、タッチパネル、有機EL照明・ディスプレイなどの用途開発を検討している。
株式会社 紙業タイムス社 「Future4/17号」より
