大日本印刷(株)は、静脈認証機能搭載のタブレット端末などに使用できる小型光源用として、ナノインプリント技術を応用した微細な凹凸構造によって、赤外線などの照射光を整形できる光学素子を量産する技術を開発した。ネットワークサービスの普及にともなうセキュリティニーズの高まりやIoT化、自動化の進展を受け、より高度なセンシングへの需要が拡大している。とくに、波長が長く目に見えない光である赤外線を使用したセンシングは広く使われており、赤外線を特定の形やパターンで照射することで、効率や性能を高めるほか、装置を小型化したいなどのニーズがある。このような光を整形する技術としては回折光学素子(Diffractive Optical Element:DOE)があり、この技術の適用で、照射する光の向きや強さ、照射パターン形状を設計・調整することが可能となる。今回、DNPがナノインプリント技術で量産化した光学素子を用いることにより、今後、各種光学センシングデバイスや照明装置の性能向上、効率改善、小型化などへの展開が期待できる。
静脈認証機能搭載のタブレット端末などに使用できる
PJ web newsより