紙の博物館は9月16日から、企画展「紙で旅するニッポン～四国編～」を開始した。開催期間は2018年3月4日までの約半年間。

　紙の博物館は2014年から、日本各地の和紙・洋紙業の歴史や現状、その特色やさまざまな資料を紹介するシリーズ展「紙で旅するニッポン」を開催しており、今回の四国編は、関東・甲信編、北海道・東北編、九州・中国編に続く第4弾。四国4県の和紙と洋紙を紹介する。

　香川は、中世には檀紙の名産地、徳島は忌部氏により麻を原料とする和紙がつくられていたと言われる、古くからの紙産地。近世には土佐・伊予でも紙づくりが奨励され、土佐の七色紙や伊予宇和島の泉貨紙が有名になった。近代には、吉井源太が製紙技術を改良し、高知は和紙王国になっていった。また洋紙は、特殊機能紙の工場が多いことでも知られている。同展では、こうした四国4県の和紙・洋紙業を、“旅する気分”で知ることができる。

　また関連イベントとして、次のようなイベントも開催される。イベントの詳細・申込方法などはwebサイト（http://www.papermuseum.jp/event/）を参照。

◆浮世絵手摺り実演会…▽10/9（祝）13:30～15:00▽講師：沼辺伸吉（摺師）▽無料（入館料別）▽定員：なし（随時見学可）

◆小川和紙手漉き実演会…▽11/3（祝）13:30～15:30▽実演：埼玉伝統工芸士・谷野裕子氏▽無料（入館料別）▽定員：なし（随時見学可）

◆和紙づくりを楽しもう…▽11/23（祝）13:00～15:00▽費用：500円（入館料別）▽定員：15名（中学生以上）▽申込締切：11/9（木）▽申込方法：webまたは往復はがき

◆ミュージアムトーク…▽12/2（土）、1/27（土）14:30～15:00▽無料（入館料別）▽定員：先着20名（当日直接会場へ）

《その他のイベント》

◆かみはく友の会講演会「“紙で旅するニッポン”で各地を巡って」…▽12/9（土）14:00～15:30▽講師：小嶋昌美・平野祐子（紙の博物館学芸員）▽無料（入館料別）▽定員：50名（一般参加可）▽申込締切：11/25（土）▽申込方法：往復はがき

【紙の博物館】

▽東京都北区王子1－1－3（飛鳥山公園内）▽10:00～17:00（入館は16:30まで）▽休館：月曜（祝日開館）、祝日直後の平日、年末年始▽入館料：大人300円、小中高生100円（団体割引あり）▽http：//www.papermuseum.jp

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future１０/２号」より