トッパン・フォームズは、タカヤ㈱の協力を得て、バッテリーレス電子ペーパーラベルの表示書換えの高速化に成功。同社比約3倍となる毎分20mの速度でコンベヤー上を移動しても表示の書換えが可能なバッテリーレス電子ペーパーラベルを発売した。
トッパンフォームズはかねて、バッテリーレスで表示の書換え・保持が可能な電子ペーパーラベルを製造し、製造業を中心に採用されてきた。電子ペーパーラベルは、無線通信で表示情報を書換えられるので紙ラベルのようにその都度貼り替える必要がなく、そのため、紙ラベル費用や貼替えにかかる人件費を削減できるほか、貼替えミスによる損失発生の防止にも効果的として好評を得ている。
しかし、電子ペーパーラベルの需要が高まるにつれ、ユーザーからの要望として「表示書換えの高速化」を求める声が多くなってきた。トッパンフォームズは、「コンテナなどに貼った電子ペーパーの表示を、コンベヤー上で移動しながら書き換えたい」というニーズに応えるため、タカヤの協力を得て書換えの高速化に着手。トッパンフォームズが内部データ処理の高速化や駆動波形の短縮など、電子ペーパーラベルの改良を担当し、RFIDリーダー・ライターで幅広い知見を持つタカヤが、移動する電子ペーパーラベルへの給電・交信に特化した設計の長尺アンテナを新規に開発した。
これらの組合わせ使用により、動くコンベヤー上で移動している電子ペーパーラベルの表示書換えが、毎分20mの速度で可能となった。 これにより、書換え時にコンベヤーの速度を落としたり、止めたりする手間が不要となった。
トッパンフォームズは今後、タカヤと協力して同製品の提案を進め、製造業や物流・流通系を中心に2020年度までに30万枚の販売を目指す。
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/9号」より