日本製紙はこのほど、昨年の「東京パック2016」に出展した紙製バリア素材『SHIELDPLUS(シールドプラス)』の正式販売を開始した。これまで、さまざまな用途の可能性を追求し開発を進めてきたが、包装用途での本格展開を決めたもの。軟包装および紙袋での使用を想定し、『晒』と『未晒』の2銘柄をラインアップした。
近年、食品の安全性や環境配慮といった視点から、パッケージに対してさまざまな機能が求められている。『シールドプラス』は、再生可能な循環型素材である「紙」に酸素・香りのバリア性を付与した、環境に優しい新素材。バリア機能により、内容物(主に食品)の品質を維持し、外からのニオイ移りを抑えられる。また、「紙製」なので、フィルムとは異なる紙独特の風合いがあるのも特徴。『晒』は66g/㎡と136g/㎡の2米坪を揃え色味は白色、『未晒』は66g/㎡で色味は茶色、いずれも酸素透過度は約1~5cc/㎡・atm・day。
各種食品、家庭用品、化粧品、雑貨など、さまざまな輸送シーンに対応する包装用途のほか、建築材料などの産業用途、その他用途に合わせた展開が可能。
同社では今後も、包装用途だけでなく幅広い産業用途での開発を進め、ラインアップを追加していく予定。
株式会社 紙業タイムス社 「Future11/27号」より