三菱製紙と白河だるま総本舗はこのほど、三菱製紙白河事業所からの回収パルプと積層プレスボード端材を利用した『ecoだるま』を商品化した。白河だるま総本舗は、日経のクラウドファンディング「未来ショッピング」（https://nikkei.en-jine.com/） で『ecoだるま』を販売し、その売上げの一部を森林の課題解決に充てるプロジェクト「Eco Lands」を開始した。 

　「Eco Lands」プロジェクトは、①Eco Products　②Eco Design　③Eco Academyの3プログラムで構成され、三菱製紙は3つ目の「Eco Academy」に協力している。それぞれの概要は次の通り。

①Eco Products…原材料を紙だけで賄う商品を企画・販売。その第1弾が、伝統産業を未来に残す『ecoだるま』（3,000円税別）。従来の白河だるまは、重しの部分に土粘土を使用していたが、三菱製紙と共同開発した『ecoだるま』は、重しの部分にプレスした紙を使用。こうすることで、今まで数百・数千のだるまを燃やし供養するお焚き上げの際に、廃棄物として残っていた土粘土を削減できた。未来ショッピング（https://nikkei.en-jine.com/projects/hanjiro）で販売し、売上げの一部をエコ体験学習ツアー「Eco Academy」に活用する。

②Eco Design…「Eco Products」として開発した製品のパッケージを使ってユーザーとコミュニケーションを図るプログラム。『ecoだるま』のパッケージにデザインしてもらい、写真を撮ってインスタグラムに#EcoLandsを付けて投稿。デザイン性が高く、優れた作品の中から「Eco Academy」に招待する人を決定する。

③Eco Academy…三菱製紙エコシステムアカデミー（http://ecosystemacademy.jp/）の体験型環境学習を利用したプログラムで、木から紙が出来るまでの一連の流れを学習するツアー。森で得たさまざまな知識や経験を学びながら、植樹や間伐などを行う。開催日時は5月下旬を予定。「Eco Design」で優秀作品に選ばれた参加希望者20名を、福島県の体験施設に無料招待する。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future１/２９号」より