2月14～16日、東京ビッグサイトで開催される「コンバーティングテクノロジー総合展2018」（http://convertechexpo.com/index.html）の「新機能性材料展」に、製紙業界からも日本製紙、KJ特殊紙、阿波製紙などが出展する。3社の出展概要は次記の通り。

■日本製紙

　「アラタナ カタチ ～始まる、木ノベーション～」をテーマに、無機粒子と繊維のハイブリッド材料『ミネルパ』、木材から得られる最先端素材セルロースナノファイバー『セレンピア』、紙製バリア素材『SHIELDPLUS』、木材由来の芳香族系高分子『クラフトリグニン』を展示する。会期中は同社ブース内のプレゼンテーションコーナーで、社員によるプレゼンテーションを行う。

　また、新機能性材料展2018と同時開催されるnano tech 2018の特別シンポジウム「ナノセルロースの技術開発最前線」で2月15日、同社CNF研究所の河崎雅行所長が「セルロースナノファイバーの実用化に向けた取り組み」と題した講演（11:30～11:50）を行う。

■KJ特殊紙

　次記のような製品を出展する。

○『KJカーボンnanoリキッド』…低濃度でしか分散できなかったCNT（カーボンナノチューブ）を高濃度かつ低粘度の水系分散液とすることを可能にした。凝集体では得られ難い優れた電気特性、機械的強度特性などを発揮する。 

○『KJカーボンnanoコート』…CNT分散液にバインダーを配合した水系塗料。フィルム、不織布、繊維などに均質なコーティング層を形成できる。また、高濃度コーティングが可能でCNTの塗工量確保、塗工層の導電性（表面抵抗率）の制御を容易に行える。 

○『KJカーボンnanoシート』…CNTとバインダーからなるシート。基材上にCNT／バインダー層を設けた塗工シートタイプとCNT／バインダー層のみからなり、表裏で通電可能な成型膜タイプがある。面状発熱体、導電膜などへの応用が期待される。

○『KJカーボンnanoヤーン』…PET繊維の糸にCNTをコーティングした導電性糸。耐屈曲性に優れ、屈曲後も断線し難い特徴を持つ。 

○『KJカーボンnanoクロス』…PET繊維のタテ糸と、CNTをコーティングした導電性糸（KJカーボンnanoヤーン）のヨコ糸で構成される織物。タテ糸に沿って生地の両端に電極を取り付け、通電することで発熱体として利用できる。

■阿波製紙

　四国産業・技術振興センターのブースに出展。炭素繊維と熱可塑性樹脂繊維を混抄した、軽量かつ高強度でさまざまな部材への適用が期待される『CARMIX CFRTPマット』、電子機器の熱問題に効果を発揮する『CARMIX熱拡散シート』のほか、現在開発検討中の電磁波吸収材の展示を予定している。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future２/１９号」より